さんたのあたま

 デザイナーに資格はありません。誰でも名乗れるのがデザイナーです。人によってはアーティストとも名乗れますが、世間に認められないとアーティストを名乗るのは気がひけるような気がします。
 そして、デザイナーはアーティストではないです。なんとなく同じように感じている方は多いかも?と思います。何もないところから(実際はあります)発想でオリジナルで具現化していくところは同じです。特にデザイナーと聞いて「ファッション」をイメージされる方は少なくないかも?一流のファッションデザイナーさんはファッションショーなどを通じて、流行を産みます。だからアーティストのような印象を持たれるこtから、アーティストとデザイナーは同じだと思われているのかもしれないなと思います。

アーティストとデザイナーの違い

 アーティストが創るのは作品。デザイナーが創るのは商品。ということです。
 つまり、「アーティストは芸術品」「デザイナーが創るのはお客様の商品」そもそもの価値が違うのです。アーティストは絵画やイラストレーション、音楽などで多くの人を楽しませたり共感を持たせたりと、鑑賞することでエンターテイメントを提供します。
 グラフィックデザインでも芸術作品としてエンターテイメントとして認められているものもありますが、アイスタイルデザインのグラフィックデザイナーの「さんた」が手掛けるのはクライアントさまにご依頼をいただいて製作する「名刺」「ポスター」「パンフレット」「看板」「シール」「チラシ」「パッケージ」「DMハガキ」「封筒」などなど、すべて商品です。

デザインは予約しないと入れない店のようなもの

 今や自分でチラシを作れてしまう時代。無料のソフトやWordやExcelでも印刷物が作れてしまう時代。できる方はそれでいいのです。でも…できない方もたくさんいます。そんな方のお手伝いができればと思います。自分では作れないから対価を支払い、カタチにすることを依頼する。これはレストランで自宅では食べられないような料理やデザートを対価を払うことと同じです。フランチャイズチェーンの料理もあれば、予約しないと入れない高価なお店もあります。デザイン料はそこで食べるという価値、要望に応えてくれる特別感…さまざまな価値を感じる「予約しないと入れない店」に似ているかもしれません。

デザイン料は高い?

 アイスタイルデザインのデザインはフォーマットではありません。予約しないと入れない店のようにそれぞれのご要望に合わせたデザインをご提案しています。だからアイスタイルデザインの手がける商品はどれも個性的だと思います。
 クライアントさんに応じたデザインを提案するということは「クライアントさんをできる限り理解」することになります。そうです、ホームページで公開していない限り、初めてお会いした時点ではクライアントさんの情報は頭の中にないのです。
 つまり、お会いしてからデザインを提案する期間でクライアントさんを1から理解していかないとデザインなんて提案できないのです。
 クライアントさんのことをできるだけ理解して、クライアントさんが希望としているイメージを汲み取って、公開もしくは告知したい情報を精査してわかりやすいキャッチコピーや文章をライティングして、時にはイラスト描いて、必要に応じて撮影して、なければイメージ画像を探して手配をして、シンプルに見やすく具現化して、できるだけわかりやすく、見やすく整理してレイアウトして、カタチにするのです。
これだけの工程をお伝えしてもまだ、デザイン料は高いと思われますか?

数えきれないヒット&エラー

 実は、実際にパソコンに向かいデザインデータを作り始めると、要素の大小、フォント・フォントスタイル、カラーリング、要素と要素のスペースの調整などなど、パソコンの前ではあれは違う、これは違うとヒット&エラーの連続作業なのです。すごく小さなスペースで数時間かかることもあります。仕上がったと思っても翌日みると違和感を感じてまた手直し…なんてこともあります。できあがったものには絶対にそんな苦労の後は見えません、それがプロの仕事です。

みんな、デザイナー

 デザイナーは特殊な能力のある人ではなく、ただ少しだけ情報の整理整頓と表現するのが上手な普通の人です。お弁当箱にきれいにご飯とおかずを詰める、キッチン、デスクの引出しの中が整理整頓できている。これも立派なデザインです。
 デザインの起源はプロダクトデザイン、便利にするためにモノを作りだしたことが起源だと言われています。空と手つかずの大自然を除けば、あなたの目に見えている世界、普段過ごしている街並みはすべてデザインされています。そうなんです、必要だからデザインが生まれてその中で一生を過ごすのです。最近よく耳にするライフデザイン(人生の過ごし方)は目に見えないデザインの一つですが、誰もが自分の人生や生き方をデザインしているのです。だからデザインは特別なことではないのです。


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