地元に戻り、意気揚々と広告代理店に入社するもグラフィックデザインのブランクで数カ月低迷します。運よく、アナログ健在の広告代理店の内部製作のデザイン室です。なんとか経験値でこなしていました。そんな中、時代はMacintoshの時代に変化していきます。
新人なのに先駆者のご指名
入社1年ぐらい経った頃、デザイン室がざわつき始めます。「Macintoshを導入するらしい…」とまことしやかな噂を耳にするようになりました。ほどなくして正式な発表がありました。一気に導入は無理なのではじめにデザイン室の7名のうち、3名が先駆者となって憶えて、みんなに教えていきながら台数を増やす。その3名に指名されることになります。
「先輩を差し置いて…」という気持ちもありましたが、実はノリノリ。当時は結婚したばりで多額の住宅ローンも抱え、お金もないので母に相談して手の届くMacintoshのブラックパフォーマを購入。イラストレータなどのソフトは詳しい友人にお願いして入手。ここからDTPを使ったパソコンの道へ入って行きます。
連日連夜、学習の日々
導入に際し、インストラクターの方が数日間、来社いただいていましたが、そんなことでは足りません。とにかく、イラストレータの使い方をマスターすべく指南書に基づき勉強の日々です。導入に際し、ソフトだけでなくハードの部分も知らないといけないので、LANから接続端子のこと、当時主流だったWindows98との連携やデータ交換などなどありとあらゆるパソコンの知識を、少ないおこずかいを使い、植え付けていきます。データのパケットのことや、LANのことは現在の有線環境構築する上で非常に役立っています。現在でも突然、ネットワークの不具合が出た時も、ハードが破損している場合を除き、すぐに復旧できる知識を経験値として養ったのもこの時期です。
この時代に得た知識
とにかくパソコン環境を構築することの重要性を知ります。この時点で、今後もWindowsとMacintoshはどちらも廃れることなく平行線を歩む、この異なる2台をネットワークでつなぐことが会社内でも必須になるという予感がありました。はじめはフロッピーディスクのテキスト交換からのスタートでした、そこからWindows版のPC MACLANというのソフトでAppleTalkという通信階層での接続を経て、メールでのデータ送信などなど思いつくことはすべて試します、実際にこの数年後、どちらのマシンからも接続できる環境を社内で構築、LANDISKを使ってバックアップがどのマシンからもアクセスできる環境を実現します。そんなハード面のことも独立を目指すデザイナーさんには知識として必要になります。
●さんたからの助言
独立すると誰も助けてくれません。頼ってばかりでは頼られた方も迷惑に感じる時が必ずきます。「全然、わからないんで…」「自分はアナログ人間なんで…」「Mac(もしくはWindows)しか使ってないので…」とできないことを平気で肯定しているなんて考えられません。できないならそれなりの対価をお支払いして依頼してください。ハードもソフトも環境も自分で構築できない人は独立すべきではありません。
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